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ローン完済後、抵当権を抹消しないデメリットは?

2018.01.13

新年あけましておめでとうございます。
旧年中は、当ホームページをご愛顧賜り、誠にありがとうございます。
本年も社員一丸となり、全力を尽くしますのでお引き立てのほど宜しくお願い申し上げます。

さて今回は、抵当権抹消と不動産投資ローンの完済についてお話したいと思います。

物件を購入する場合、
多くのオーナー様は不動産投資ローンを組んで購入されていらっしゃると思います。
不動産投資ローンを組む場合は、
物件の不動産登記簿に【抵当権】が設定されることとなります。
次に、不動産投資ローンを完済された場合、
登記簿上の【抵当権】は、どのようになるのでしょう。

例えば、金融機関で抵当権抹消を行ってくれるのでしょうか?
その場合、どのような手続きが必要なのでしょう。
答えは、完済後は金融機関の【抵当権】の権利は消滅しますが、
物件の不動産登記簿に記載された【抵当権】は、自動的に消滅しません。
そして、金融機関側で抵当権抹消の手続きを行うわけでもありません。
完済後、そのままにしていると、いつまでも【抵当権】は設定されたままになってしまいます。
【抵当権】がついたままですと、登記簿上は不動産投資ローンを完済していないとみなされ 色々なデメリットがあるため、速やかに抵当権抹消のお手続きを行うことをおすすめいたします。それには、抵当権抹消登記の申請が必要です。

◇抵当権抹消登記の申請方法は、以下の2通り
①オーナー様ご自身にて、抵当権抹消登記の申請を行います。
②司法書士に依頼し、抵当権抹消登記の申請を行います。(別途費用負担が必要)
※ただし、売却の際は司法書士へ依頼することとなります。

◇抵当権抹消登記を行わないデメリット
①売却の際、売却が成立しにくくなってしまうリスクへ
不動産投資ローンを完済した物件でも【抵当権】の登記が残っていると、第三者からは本当に完済された物件であるかどうか判断できないため、買主様側でローンを組もうとした際に、その先の金融機関で【抵当権】がついていることを理由にローンを断る可能性もあります。
また、きちんと登記簿上で抵当権抹消を表記しておいたほうが、実際に完済している事を説明する手間もかからず、買主様側への印象UPにも繋がります。

②オーナー様が新たに融資を組もうとする際に、融資の審査が通りにくくなる
新たな金融機関の審査の際、既に完済している不動産投資ローンの【抵当権】が残っていると、まだ残債があると思われて、新たな金融機関の審査が通らない可能性もあります。

③必要な書類の有効期限が切れる可能性が生じる
ローンが完済すると、金融機関からオーナー様へ抵当権抹消に必要な書類が届きます。抵当権抹消に必要な「資格証明書」の有効期間は発行後3ヶ月となっております。有効期限が切れてしまうと、再発行の手続きが必要となるため、余計な手間がかかってしまいます。

④必要な書類を紛失するリスクが高まる
抵当権抹消をしないで必要書類を放置しておくと、登記識別情報(権利証)など登記に必要な書類を紛失してしまうリスクが高くなります。特に、登記識別情報(権利証)は再発行不可で、司法書士による「本人確認」が必要となり余計な手間とお金もかかってしまいます。

⑤金融機関が合併した際、書類の再発行が必要に
完済が終了すると、金融機関からオーナー様へ抵当権抹消に必要な書類が届きます。その後、金融機関の合併や支店の統合などにより、金融機関名が変更されると書類を全て差し替えなくてはいけないため、お手続きが面倒になってしまいます。

⑥相続の際、遺族に迷惑をかけてしまう
抵当権の登記をそのままにした状態で、登記名義人者(所有者)が亡くなられた場合、相続登記や名義変更が必要となりご遺族が遺産分割協議をされたり、必要書類を集めたり、ご遺族の手間や負担が大きくなってしまいます。

以上、抵当権抹消登記と不動産投資ローンの完済について、お話させていただきました。 そろそろ、完済になる方などは参考にしていただけると幸いです。