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普通建物賃貸借契約(普通借家契約)と定期建物賃貸借契約(定期借家契約)について

2018.12.03

今回は、二つの建物賃貸借契約についてお話します。

 

現在お住まいの部屋を、賃貸で借りている方も多いかと思います。

 

大体の方は二年間の契約で、契約満了が近づくと、賃貸管理会社もしくは賃貸人から

更新するかどうかの案内通知が送られてきますよね。

賃借人が自由に更新する・しないを選ぶことができます。

この場合の契約は、「普通建物賃貸借契約(普通借家契約)」になります。

賃借人が更新したい場合は、基本的には更新可能ですが、例外として賃貸人からの「正当な事由により解約する」ことが認められると退去しなければなりません。

ですが、これは非常に稀なケースなのでめったにありません。「正当な事由」ですが、例えば賃借人が家賃を払わないことが何ヶ月も続くと、解約の判断材料になります。

賃借人が退去したい場合は、賃貸借契約書の条文に「解約の○ヶ月前に通知してください」

と記載があるのでそれに従い退去手続きを行います。

だいたいは、1,2ヶ月前に申し出ることで解約をできるケースが多いですが、部屋を借りる際には、何ヶ月前に解約の申し出をすればいいかご自身で把握しておくと良いですね。

「普通建物賃貸借契約」は、基本的には賃借人にメリットが大きい契約形態です。

 

次に、「定期建物賃貸借契約(定期借家契約)」についてです。

あまり聞きなれないと思います。なぜなら「普通建物賃貸借契約」のほうが圧倒的に多いからです。

「定期建物賃貸借契約」は、予め期間が定められた契約のことをいいます。

契約の際に、「この賃貸借契約には更新がなく期間満了と共に終了」という説明・書面を交わします。

この際の「期間」は予め賃貸人から提示されます。1年未満の場合もあれば、5年の場合もあり期間は自由に設定できます。この場合、賃借人が期間を決めることはできません。

もし賃借人が、期間満了になってしまったけれど期間を延ばしたいという場合、賃貸人の合意があればそれも可能です。

反対に、賃借人が期間満了前に退去したい場合、床面積200平米未満の居住用建物に限り、賃借人に「やむを得ない事由」があれば中途解約の申し入れができます。この場合、申し入れから1ヶ月で解約が可能になります。注意しなければならないのは、契約の際に中途解約に関する特約があればそれに従わなければなりません。

「定期建物賃貸借契約」は、基本的には賃貸人にメリットが大きい契約形態です。

 

12月に入り、4月からの新生活に向けて引越しを考えている方もいるかと思います。

部屋を借りる際には、是非参考にしてみてください。